朝日滝【駐車場〇トイレ〇】〜 またひとつ素晴らしい滝に出会ってしまった

静岡県でまたしても素晴らしい滝に出会ってしまったので、ぜひ紹介させてください。

今回紹介するのは富士宮市にある『朝日滝』です。同市にある『白糸の滝・音止めの滝』が一大観光スポットになっている中で、どういう訳か晴れの休日であっても全く人がいないひっそりとした滝。

その白糸の滝と比べると飲食店や土産屋などは皆無ですが、駐車場とトイレは完備され、アクセスの良さは引けを取らず、落差や水量も十分過ぎるほどです。個人的には山の中ではなく、住宅地の近くに何気なくある滝にどうしようもなく惹かれてしまっているので白糸の滝よりもオススメしたいです。

朝日滝は落差が20m以上で、幅は3〜4mほどで、滝壺を持たない直瀑です。滝下から以外にも階段を使って滝の中腹を見ることができ、さらに少し離れた場所に進めば、滝の上部から落ち口を見ることも可能です。周辺に飲食店などは皆無で、滝と発電所以外は何も無い場所ですがそれが心地良いのです

駐車場とトイレ

10台ほどのスペースがある無料の駐車場と男女別の水洗トイレが用意されていて嬉しいですね。(しかし晴れの日曜だというの人っこ一人いない物寂しさ。。。白糸の滝はたくさん観光客がいたのでこの落差にちょっとびっくりです)

右奥にすでに朝日滝が見えてる笑
ちゃんと男女別
手洗いは外で

朝日小滝

駐車場から滝に向かう途中にどうも朝日滝とは別に『朝日小滝』という名前の滝があるそうです。ただこの日は枯れていて流れている姿を見ることができませんでした。(雨の翌日だというのに見えないので一体いつなら見えるのだろうか。。。?)

上から流れ落ちてくるのだろうか
わかりにくいですが朝日小滝と石に刻まれています

滝までの道中

駐車場から少し進むとすぐに朝日滝が見えてきます。右手には半野川が流れおり、それ利用した東京電力小水力発電所があります。あとのほうで紹介しますが、滝の上流部で半野川からの取水口があり、そこから流れ落ちてくるエネルギーを使って発電する仕組みです。(現地でたまたま地元の方と少しお話しする機会があったのですが、最近まで建て替え工事をしていたとのこと)

帰ってからネットで調べてみたところこの富士宮市は日本一の小水力発電の街とのこと。なるほど自然の恵みを無駄にすることなく活用しているのはなんか気分がよくなります。

ちなみに半野川は芝川から分派してまた芝川に合流する変わった形の川。芝川のほうは白糸の滝と音止めの滝がかかっている川で、あちらは有名な観光スポットできちんと手が加えられています。(有名すぎて逆に紹介するのに二の足を踏んでいます。。。)

「日本一小水力発電のまち」富士宮 | 静岡県富士宮市
富士山と食のまち富士宮市の公式ホームページです。お知らせや各種情報等を掲載しております。
『半野発電所』の営業運転再開 | 東京発電株式会社

少し先に見える橋の上から滝を正面に捉えることができるのでまずはそこに向かいます。

奥に見えるのが「朝日滝」。右手に見えるの半野発電所
小川がちょろちょろと流れます。

朝日滝(滝下から)

橋の真ん中から朝日滝を綺麗に見上げることができます。橋までの落差は20m以上ありそうなで写真からでは少し伝わりにくいですが、だいぶ迫力のある滝と印象を受けました。

水量・落差ともに十分ですが溶岩質の地質で硬いせいなのか滝壺を持っていないの特徴です。その溶岩の合間を数条にも別れて流れる水の姿はとても綺麗で、これほどの景色を住宅地で見れるのは本当に素晴らしいの一言につきます。羨ましい。。。

この時は春先だったので木々は芽吹いていないので少し寂しい感じです。5月か6月に再訪する。

滝には特に立ち入り制限は無いので、そばまで近づくこともできます。(行こうと思えば滝の真下まで行けますね)

なんかもっと水量があるほうがこの滝の雰囲気には合ってると近づいてみて思いました。この日は雨の降った次の日で水量を期待していたのですが、思いのほかに少なくて少し残念でした。(雨はあまり関係なく、富士山の雪解け時期が水量と関係あるのかもしれないのかな?)

溶岩質の岩がゴロゴロしてます
東屋もあります
このあたりまで上がってこれます

橋を渡り、東家の先には急傾斜の階段が待ち構えています。手すりがあるのでなんとかなりますが、段差が均一ではなく、一段一段高さがあるので歩くのは地味に大変です。しかしここまで来たのなら頑張って上まで行くことをおすすします。

階段は作りが少し粗雑な上、傾斜が急で地味に辛い。

朝日滝(滝の中腹から)

階段を登った先には小さなおやしろがあります。そのまま左に進んでください。

現地を見ても何を祀っているのわからず。。。
階段を登った先から見下ろし景色

少し先に進むと滝が見えてきます。手すりもあって足元を平坦に整備されているので不安なく進むことができるのでご安心を。

一番奥まで進むと朝日滝の落ち口を見ることができます。間近まで寄れるので轟轟と空気を振動させて水が流れ落ちているのが肌で感じられました。(流石にこの距離まで近づくと水飛沫が飛んできますね。)

ここから滝を見下ろすと苔むした岩の合間を水が流れていく様が綺麗で、下から見る景色とはまた違った良さがあります。(けどもう少し緑があったほうがいいかな)

岩に付いた苔の緑がもう春だと感じさせてくれました

余談ですが、滝壺を持たないところやゴツゴツした岩があるところが茅野市の乙女滝に似ているなと思いました。あっちは灌漑のため作られた人工の滝で成り立ちは全然違いますが、全体的な雰囲気もよく似てるなあと。

滝の周辺

滝から先の半野川がどうなっているのか、何かないかと気になりちょっと周辺を散策してみました。結果は思ったとおりで住宅地の中にそこかしこに水路があり、ただ歩いているだけでも十分に楽しむことができました。

ここ以外にも都留市や三島市も住宅地の間にふと立派な水路があるんですが、こういう景色が本当に好きでたまらないです。

流れはかなり速かったです

滝の上

朝日滝の上部に行くと滝口を見ることができます。ここから見るとその先にあの滝があるとは思えないほどゆったりと水が流れていました。水を間近で見て思ったのですが、水質が澄んでいて本当に綺麗でした。半野川は富士山の湧水を源泉としているのでここまで綺麗なのかもしれません。やはり湧水は素晴らしい。。。

のどかな風景に調和している半野川
下にあった発電所の取水口と思われる。

この日は白糸の滝にも行ってきました。休みとあってさすがに観光客が多く集まっていましたね。売店や観光案内所も整備されているほどの力の入れようで、それを見ると確かに富士宮の滝はあちらが主役でしょう。

ただ朝日滝はのどかな田舎の住宅地にある滝にしては、その規模も設備も十分すぎるほどで白糸の滝のようにガヤガヤしていないのでゆったりと気の向くままに滝を楽しむことができます。

今回の旅でその魅力を知れたのはいい収穫でした。次は5月か6月にでも『陣場の滝』と合わせて再訪したいと思います。それではまた!

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